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会社の役員借入金にかかる相続税課税とその対策 [HP新着情報の貯蔵庫]

☆会社の役員借入金にかかる相続税課税とその対策 H28.1.14 up

1.会社で社長からの個人借入金が沢山ある場合(以下、「役員借入金」と呼びます)

会社が事業を行う場合には、資金が必要です。その資金の原資となるのが会社設立当初の資本金なのですが、実際に事業を行うと当初の資本金だけでは資金が十分でないことがほとんどです。そのため起業して数年経つと金融機関から融資を受けたり、または社長からの役員借入金で一時的に資金調達する場合があります。

このような中小企業では、当初一時的な資金調達のために借りた社長からの役員借入金が長期化する傾向にあります。また、その後その役員借入金がどんどん増えていく場合もあり、最終的には会社に役員借入金が残ったままになることもしばしばです。

会社経営にあたっては一見便利に見える役員借入金ですが、これを放置しておくと将来多額の相続税を払う必要が生じることもあります。

2.役員借入金は相続財産

役員借入金は会社では債務に過ぎませんが、社長にとってみれば会社に対する貸付金であり債権なのです。この債権は社長が亡くなった場合には、社長個人が有していた相続財産となります。

会社に対する貸付金が相続財産であることに気づかず、現金預金・有価証券・不動産の所有状況から相続税は掛からないと考えていたら大きな間違いです。また、役員借入金は会社が資金繰りに窮して出来たものである性格上、社長がお亡くなりになった時(以下、「相続発生時」と呼びます)に会社から返済して貰えるとは限りません。他の相続財産に現金預金があれば良いのですが、無ければ相続税を納付するお金が手元に無いことも十分考えられます。

3.会社での役員借入金対策

これまで述べたように会社で多額の役員借入金を放置していると、相続発生時に思わぬ相続財産を抱えていることに気づき、多額の相続税が生じる可能性があります。この役員借入金をどのように減らしていくべきか考えていこうと思います。

①役員報酬を減額し、役員報酬の減額分を役員借入金の返済に充てる

社長に対する役員報酬の支払状況にもよりますが、支払う役員報酬が高額な場合なら、役員報酬の一部を減額し、その役員報酬の減額分を役員借入金の返済とすれば、社長に対する支払額は変わらず支払う名目が変わるだけなので、会社資金繰りもこれまでと変わらないというメリットがあります。ただ注意すべきなのが役員報酬を減額した分だけ経費が減る訳ですから、その分会社の利益が増えることになり、法人税等の負担が増えることに繋がります。

②役員借入金を社長の親族に贈与する

役員借入金という社長個人にとっては会社に対する貸付金を社長親族に贈与することで相続財産を減らす方法です。贈与税には暦年課税と相続時精算課税というものがありますが、ここでは暦年課税についてお話しします。贈与税の暦年課税とは毎年1月1日から12月31日までの期間を一暦年として、この期間に贈与した財産の累計額によって贈与税額を計算する方法で、一暦年に110万円の基礎控除額があり一暦年で110万円までの贈与なら贈与税は課税されません。

つまり社長の貸付金を贈与するにしても毎年110万円以下なら贈与税の課税を受けないで済むということになります。ただし、毎年同時期に同じ金額の贈与を繰り返すと連年贈与とみなされ折角数年に分けて贈与したものが一時に贈与したものとみなされる場合がありますので注意が必要です。

③役員借入金を放棄する(会社にとっては債務免除してもらう)

これは社長の役員借入金を免除してもらう訳ですから、会社では免除してもらった役員借入金は債務免除益として免除して貰った事業年度の収益に計上されるととなります。

この場合、元々利益が出ている事業年度に債務免除益を計上すると、その収益が増えた分だけ法人税等の負担が増えることになり、得策ではありません。会社としては損失が発生している事業年度若しくは税法上の繰越欠損金を有する事業年度に、その損失若しくは繰越欠損金の範囲内で債務免除益を計上することで法人税等が課税されませんので、損失若しくは繰越欠損金を有する事業年度に行うことをお薦めします。

④最後にこれを出来れば苦労しない方法

会社に余裕資金がある場合は、その余裕資金の範囲内で役員借入金を返済して下さい。

金融機関から融資が受けられる場合は、有利子ではありますが融資を受けて、その借入で役員借入金を返済して下さい。


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